虹の日記

人生半ば。いくつになってもやわらかい心で、感じたままに書いていきたい。

思い出小説

夜を探して (前編)

夜会を見て、昔が懐かしくなりました! ちょっと小説風に思い出を書いてみようと思います️ 雨上がり。 湿気で蒸し暑い夜道を急いだ。 大学からの友達イズミが、何やら話したい事があるらしい。 最近、妙におしゃれ。もしかして恋? ハンバーガーショップはま…

16年目のありがとう 5

「歯肉炎ですね。」 診察を終えた先生が言った。 ほっとしたのもつかの間、 「治すには注射をしなくてはなりません。 …その注射で猫が一匹亡くなったことがあり、あまりお勧めできません。」 一瞬、絶句した。 「でも、一匹だけですよね?」 「一匹だけです…

16年目のありがとう4

猫は首を突っ込むと一心不乱に食べた。 「どうもありがとうございます」 母が頭を下げた。 Aさんは隣のBさんに連絡してくれた。 Bさんの家の猫の鳴き声はギャーギャーで、 あまりかわいい声で鳴かない。 しかも、猫はあまりきれいではなく、 どんな飼い方を…

16年目のありがとう 3

夜、用事があったので外に出た。 帰って玄関に行くと、庭で鳴き声が。 「みゃー…みゃー…」 ついてきたのだった! 母に「ごめん、ついて来ちゃったみたい」と 言うと、すごい嫌そうな顔をした。 そっと庭を二人で見ると雪の中、小さな子猫がうずくまっている…

16年目のありがとう 2

部屋に行くと、カーテンからしっぽが出ている。 甘えたい時と不安な時には、こうやってカーテンにくるまってるのだ。 2月、雪がまだ残っている。 昼間にトラックが止まり、何かを置いたようだ。 「みゃーみゃーみゃー」 鳴き声がする。 猫? 「さっきの引っ…

16年目のありがとう 1

お皿にえさが残っている。 食いしん坊のキミはいつも残らず食べるのに… 「最近、何だか食欲無いみたい。それも片方だけ」 母が言う先を見ると、なぜか右側だけ残ってる。 おととい、いつものようにえさを食べると、 「みゃん、みゃん、みゃん」 今まで聞いた…