虹の日記

人生半ば。いくつになってもやわらかい心で、感じたままに書いていきたい。

16年目のありがとう 3

夜、用事があったので外に出た。

帰って玄関に行くと、庭で鳴き声が。

「みゃー…みゃー…」

ついてきたのだった!

母に「ごめん、ついて来ちゃったみたい」と

言うと、すごい嫌そうな顔をした。

そっと庭を二人で見ると雪の中、小さな子猫がうずくまっている。

ドアが開いており、よろよろと玄関に入ってきた。

「やだ、入って来ちゃった!」

「みゃー、みゃー」

真っ黒な小さな子猫が大きな目を見開いて、

追い出さないでと訴えてる。

「どうする?」

「やだ、もう追い出せないじゃない!

でも、猫飼ったこと無いのよ。どうしよう」

 

ひたすらうろたえてると、騒ぎを聞きつけたのか、Aさんが来た。

いつも少しおせっかいなAさんだけど、この時だけは助かった!

ただうろたえている二人を見かねたのか、

家からお鍋を持ってきた。

「こういう時は猫まんま。」

(続く)