夜、用事があったので外に出た。
帰って玄関に行くと、庭で鳴き声が。
「みゃー…みゃー…」
ついてきたのだった!
母に「ごめん、ついて来ちゃったみたい」と
言うと、すごい嫌そうな顔をした。
そっと庭を二人で見ると雪の中、小さな子猫がうずくまっている。
ドアが開いており、よろよろと玄関に入ってきた。
「やだ、入って来ちゃった!」
「みゃー、みゃー」
真っ黒な小さな子猫が大きな目を見開いて、
追い出さないでと訴えてる。
「どうする?」
「やだ、もう追い出せないじゃない!
でも、猫飼ったこと無いのよ。どうしよう」
ひたすらうろたえてると、騒ぎを聞きつけたのか、Aさんが来た。
いつも少しおせっかいなAさんだけど、この時だけは助かった!
ただうろたえている二人を見かねたのか、
家からお鍋を持ってきた。
「こういう時は猫まんま。」
(続く)