虹の日記

人生半ば。いくつになってもやわらかい心で、感じたままに書いていきたい。

16年目のありがとう 2

部屋に行くと、カーテンからしっぽが出ている。

甘えたい時と不安な時には、こうやってカーテンにくるまってるのだ。

 

2月、雪がまだ残っている。

昼間にトラックが止まり、何かを置いたようだ。

「みゃーみゃーみゃー」

鳴き声がする。

猫?

「さっきの引っ越し業者かしら。もう、猫なんて捨てちゃって!ついて来られると嫌だから放っておこう」

「そうね」

 

その前の年、弟が犬を拾ってきた。

母が犬好きだったから飼うつもりだったが飼いきれずに、遠い親戚に預けたのだ。

もう、あんなかわいそうなことはしたくない。

(続く)